関西電力(9503)は東日本大震災後無配となりましたが、原発の再稼働により収益が改善し、17/3期に25円の復配、18/3期の35円を経て、19/3期には50円配当を実施しました。20/3期予想配当も引き続き50円です。
原発を保有していない沖縄電力(9511)を除いて、20/3期に電力各社が目処としている50円配当を実施予定なのは、関西電力のほかには中部電力(9502)と中国電力(9504)だけです。東京電力(9501)、北陸電力(9505)は無配、その他の電力会社も50円未満の配当です。
震災前まで電力株は安定配当の代表銘柄でした。しかし原発再稼働には巨額の対策費がかかるうえ、裁判リスクもあります。ここへきてテロ対策も費用、工期の面から大きな問題になりつつあります。
関西電力の8月27日の株価は1,246円で、配当利回りは4.0%です(中部電力は3.3%、中国電力は3.7％)。一方で、日本株全体の低迷と株主還元強化から、5%台の利回りの有力企業も多くなってきています。増配余地が限られる中で、4%の利回りは魅力的とはいえないかもしれません。
