物流リートの投資口価格上昇が続いています。多くの銘柄が上場来高値を更新中で、予想分配金利回りは、三井不動産ロジスティックパーク(3471)の2.5%をはじめ、おおむね3%程度まで低下しています。
物流リートの賃料体系は長期固定契約が多いので、内部成長による増配余地は限られます。ただしネット通販市場は拡大が続く見通しであり、物件取得に伴う外部成長の機会は今後も充分にあるでしょう。
これに対して累進配当を掲げる三井住友フィナンシャルグループ(8316)の配当利回りは6.3％、三菱商事(8058)は5.9%です。
この2社は社会的にも極めて信用力の高い会社です。累進配当の方針を反故にするとはなかなか考えにくいのですが、今の6%という利回りからは市場はそれを信じていない感じです。
物流リートの3%か、累進配当銘柄の6%か、どちらに投資するか悩ましいところでが、ここまで利回り差が拡大してくると、三井住友フィナンシャルグループ、三菱商事を選択する手もありそうな気がします。決算のたびに累進配当政策を反故にされるリスクを感じるとは思いますが、会社の名前を絶対的に信頼する人にとっては、その心配は比較的小さいかもしれません。
