三機工業(1961)は、8月9日に200万株、取得価格29億円(上限)の自社株買いを発表しました。
これは想定以上の株主還元です。当社は中期計画(20/3期～22/3期)で、総還元性向70%以上を目標としています。20/3期の予想当期純利益は62億円であり、その70％を還元するとすれば43.4億円となります。配当での還元は、予想配当金60円×5,959万株の35.8億円なので、残りの7.7億円(43.4億円-35.8憶円)が自社株買いもしくは増配の原資となる計算です。
これに対して200万株、29億円(上限)の自社株買いは、70％を大幅に上回る還元となります。目標が70％以上なので、方針の変更(さらなる強化)ではありませんが、かなり踏み込んだ株主還元です。会社側が充実した自己資本を十分に認識してる証左といえるでしょう。なお取得した自己株は消却を基本方針としている点も評価できます。
